中山ダート1800m分析

2020年3月3日

中山ダート1800mのコースの特徴

まず中山ダート1800mというコースの特徴について特に気になった部分をターゲットから引用してみました。

①最初の1コーナーまでの距離は約375mで、スタートして間もなく急坂。JRA全10場の中で最も高低差がある。最後の直線距離は308mで、中央4場の中では最短。

②1コーナーまで十分距離があるので枠順の有利・不利はあまりないが、逃げ・先行でレースを進めたい馬にとっては、内枠の方が競馬はしやすい。

③種牡馬成績はクロフネが断然。同馬の父フレンチデピュティも強い。あとは、シンボリクリスエス、ブライアンズタイム、グラスワンダーなどのロベルト系。ミスタープロスペクター系ではティンバーカントリーとアグネスデジタル。ヘイロー系ではアグネスタキオン、その他の系統ではワイルドラッシュに注目。

TARGET FROM JV

このことについて以下の仮説を持ちました。

①第一コーナーまでが長い、最後の直線が短い→先行争いは激化せず、最後の直線が短いので先行が断然有利なのでは?

②①とも関連するが、もし先行有利ならば先行したい馬が多く外から被される可能性がある分、内枠が必ずしも有利とは言えないのではないか?

③クロフネが断然→経験則的、直感的にそんな感じはしないが…もっとおいしい種牡馬がいるのではないか

さて、これらについて直近5年間の結果で検証してみました。

脚質:逃げ、先行が有利

まずはデータから。

直線が短いの道中3コーナーからの位置どりを確認してみたところ、TARGETのいう通り逃げ先行が有利という結果になりました。

きれいに逃げ馬から順番に勝率も平均着順も後ろに行くにつれて悪くなっていきます。特に逃げ馬に至っては回収率が物凄いことになっていますので逃げ馬に全力でベットしたいですね。(どの馬が逃げるかがわかればですが…)

ただし、平均人気も前につけている馬の方がきっちりと高くなっているので、

実力馬がきちんと先行して結果を出している、みんなこのことをよく理解して馬券を購入している、と言えそうです。

なお、この傾向は、クラス別でみても変わりがなく、良馬場・道悪でも変わることがありませんでした。

次に馬番、枠番の有利不利についてです。

結論だけ言えば、馬番・枠番は超重要で明確な傾向がありました。

馬番→4番と外枠&偶数番が有利

まずはデータから。

成績の良い番号をオレンジ、悪い番号を青にしました。

まず明確に言えそうなのは偶数番号が有利ということです。

理由はなんでしょうね…後入れだからスタートを決めやすく先行しやすいからでしょうか。とにかく偶数の方が明らかに成績が良いです。

次に言えるのは偶数番でも特に外枠の方が有利だということです。16番の勝率の高さ、頭数の関係で12番や14番が大外の偶数番になることも加味すると大外でも不利に働くことはほとんどなさそうです。

特異点としては4番の成績が異様に良いことが挙げられます。先行馬有利は先述した通りですので、行き足さえつけば内目の方が有利になりうるということでしょうか。それでも最内の1・2番の成績は奮いません。こちらも理由はともかく4番の(特に先行馬)は抑えておいて損はない、と覚えておきたいですね。

次に中山ダート1800mで好走しやすい種牡馬について調べてみました。

種牡馬→サンデー系は◯、キングマンボ系は×(キングカメハメハ除く)ただし…

◯成績が良い種牡馬

×成績が悪い種牡馬

△率は良いが妙味の薄い種牡馬

表題の通り、キングカメハメハは勝利数も率も一番高い種牡馬です。ただし、他のキングマンボ系の種牡馬、特にヴァーミリアン、ルーラーシップ、エイシンフラッシュは買ってはいけないレベルで成績が奮いません。

サンデー系でいうと、マンハッタンカフェ、ダイワメジャー、ディープインパクトが好調ですが、ジャスタウェイ、ゼンノロブロイは成績が奮いません。

マイル以下の距離に強い印象のあるヘニーヒューズやダイワメジャー産駒が好走しているのは覚えておいて損はなさそうです。

TARGETでとても成績が良いとされていたクロフネについては、確かに勝率を筆頭に率は良いのですが回収値が高く出ないのでしっかりと人気してしまっていて妙味が薄いといえそうです。同様のことがネオユニヴァース 、ハーツクライにもいえそうです。

ちなみにハーツクライはそこそこの良績を残しているにも関わらずその子であるジャスタウェイの成績は全く奮いません。この理由について、一つの仮説として「馬体重」があるのではないかと思います。

ジャスタウェイ産駒は500kgオーバーの産駒が全体の12%で、ハーツクライの15%と比べて馬体が小さめに出る傾向があります。

ダート1400-1800mにおいては、馬体重500kg以上の馬の成績は499kg以下の馬よりも明確に良いですので、この観点からジャスタウェイの成績が奮っていないのではないかと推測できます。

さて、少し横道にそれましたが、

最後に調べてみたけどあまり有意な差が出なかったデータについて紹介します。

前走距離・前走競馬場→ほとんど影響なし

距離短縮・延長で優勢な条件が出るかと思い調べてみました。強いて言えば同距離が一番良いです。±200mだと距離短縮も延長もさほど変わりはありません。2100mからの参戦だけ試行回数もついていて勝率が高いのでそれは覚えておいても良いかもしれません。とはいえ全体的にみて目を見張るような差は出ませんでした。

また、「中山巧者が走りやすいコース」という印象もあるため、前走どこを走っていたかで差が出るかとも思って調べてみたデータが以下のものです。

しいていうと前走札幌と京都の勝率がやや高いですが試行回数がそこまで多くないですので信頼に足りうるほどの差とはいえなそうです。ということでこちらのデータもあまり気にすることはないのではないかと思っています。

結論:偶数馬番(4番+外枠)に入った逃げ先行馬を狙う!

偶数の外枠が良さそうですので、ここに入った逃げ馬、前につけられる先行馬を中心に狙っていきたいと思います。

一年でマーチステークスしか重賞が実施されないですが条件戦はたくさん開催されるニッチな条件、中山ダート1800m。狙い馬を絞ってしっかりと当てていきたいですね。