シニスターミニスター~ベタ買いで儲かる神種牡馬~

2020年3月3日

シニスターミニスターの特徴は?

代表産駒と言えば、重賞戦線で活躍した(している)インカンテーションやキングズガード、交流重賞がメインですがヤマニンアンプリメやゴールドクイーンなどが挙がるシニスターミニスター。「地方でやたら走る」くらいのイメージしかなかったですが、中央実績を調べてみるとダートならほぼベタ買いでも儲かるほどの神種牡馬であることがわかりました。その中でも特に買うべき条件、買わない方がよい条件を以下の条件別でまとめてみました。

  • 距離別→まんべんなく優秀だが特に良い条件がある
  • 競馬場別→距離別で傾向が変わる
  • クラス別→なぜか1勝クラス(500万下)だけ成績が悪い
  • 馬場状態別→明らかな良馬場巧者<重要>

では詳細を見ていきましょう。さっそく距離別から。

距離別:1400、1700、1800mが特に強い!

過去5年間の全成績を距離別に分けてみました。

全体成績を見てもらうとわかりますが、1000~2100mまでオールラウンドにこなして単勝を買い続けるだけでプラスになるという神種牡馬でした。

得意な条件:1400、1700、1800m

その中でも特に、1400m・1700m・1800mは勝率は全成績の値を超えており単回収値も100を超えて超優秀な成績を残しています。

苦手な条件:福島1150m、東京1600m

あまり出走数も多くありませんが、1150m(福島)や1600m(東京)ではともに約30戦走ってこの結果ですので得意ではないと言えそうです。

この得意な距離条件に施行回数の多い1200mも加えて距離別×競馬場別のデータで見たのが次の表です。

距離×競馬場別で買うべき条件は?

まず1200mから。

1200mは京都・中山で買う!

一番成績が良かったのは京都競馬場で、次いで中山競馬場でした。どちらも勝率が全体よりも高く、単回収値も100をゆうに超えてきます。

逆に新潟や中京などの左回りのコースでは複勝率や複勝回収値は全体並みに出ているのですが勝率が低く、勝ち切れていない様子がみてとれます。

ただ、なぜこのように競馬場別で差が出ているのかは謎です。笑

得手不得手の条件をみると、坂のあるなしや直線の長い短いではなさそうですし、右回りが得意で左回りが苦手なのかというと、阪神では他の左回りと同じような傾向(勝ちきれず)になります。 試行回数が単純に少ない(特定の馬のデータにかなり寄っている)からともいえるかもしれません。

1400mは全体的に優秀、特に中京で買う!

次に1400m。

1400mはどこの競馬場でも優秀で、特に中京は勝率も回収率も抜群。

1700mは小倉以外、特に福島で買い!

試行回数が少ないですが1700mの成績も超優秀です。特に福島は単複回収値が爆発しています。これは単勝万馬券の馬が爆走したのものですが、1番人気だけの回収値も単145/複75となので人気に関わらずとにかく走る条件と言えそうです。

1800mは中山、新潟、京都で買い!

1800mでは阪神だけ少し成績が落ちますが、それ以外の競馬場では引き続き超優秀な成績を残しています。特に京都競馬場では、1番人気回収値も単235/複135とただ大穴が好走しただけの結果ではありません。中山や新潟では勝ち切っているのも良いですね。中京は特筆することはありませんが決して悪い条件ではありません。

距離別・競馬場別だけだとどの条件でもそこそこ走ってしまうので明確な傾向を読み取れませんでした。そこでクラス別に分けてもう少し検証を進めてみました。

クラス別:1勝クラスは買っちゃダメ!

これはかなり面白いデータな気がします。

1勝クラス(500万下)以外では勝率も回収値も超優秀、特に3勝クラス(1600万下)とオープン(重賞を除く)では見つけたら脊髄反射で買っていいほどだと思います。

こちらも特筆するべきことですが、重賞クラスになると中央の重賞ではインカンテーションとキングズガードしか馬券には絡んでいません。「オープンまで(地方交流重賞が限界)」な種牡馬ともいえそうです。

クラス別は面白いファクターでした。他に何か良い切り口はないかと思って調べてみたのが馬場状態(良~不良)別のデータです。

馬場状態別:良馬場で買う!

まずはデータから。

これは明らかな結果が出ました。

良~不良に馬場が悪くなるにつれ明確に成績が落ちます。

良馬場とやや重に絞って買えばより回収値は安定しそうです。

理由として考えうるのはスピードの限界値でしょうか。オープンで頭打ちになる馬が多いことからも多くの産駒に置いて重賞レベルで活躍できるほどのスピードが備わっていないのではないかと推測してみました。そのため、脚抜きが良くなりスピードを求められる重馬場では成績が悪いではないでしょうか。

まとめ:シニスターミニスターは条件を絞ることでより神種牡馬になりうる

距離や競馬場別では一定方向の傾向は見えませんでしたが、

クラス別や馬場状態では明らかな好走条件がありました。改めてまとめると以下の通りです。

  • 距離別→まんべんなく走るが1400、1700、1800mが特に良い
  • 競馬場別→好走条件はばらばらなので距離×競馬場別で絞る
  • クラス別→1勝クラス(500万下)は買わない
  • 馬場状態別→良馬場とやや重だけ買う

もうすでに17歳のシニスターミニスター。産駒を見れるのもあと数年かもしれませんがこの結果を活かしてよい馬券に巡り合えるといいですね。